10年来VDTOを訪問を続けてきて常に感じてきたこと。それは子どもたち自身の「食」に関する無防備さ、であった。
昨年8月以来半年余りの現地調査や状況把握を踏まえて、今回のツアーでは、初の試みとして参加者の協力のもとVDTOでの「食育」に関する特別授業を試験的に実施することとした。
1、なぜ食育?
VDTOに通っていて気がついた事がある。それは、子ども達が朝の登校時間、休み時間に何かしら、食していることだ。食パンとコンデンスミルク、マンゴー、スナック、炭酸飲料、、、ポケットから数百リエルを出し、校内で買い、食す。食べる事が休み時間の過ごし方と言っても良いと感じる程である。みんなでわいわい食べる、それは微笑ましい光景だが、その一方で体の小ささが目立つ。だからいけない、良くない、とは一概に言う事はできないが、「食べるって大事だよ」ってことを子ども自身で気がつける、そんな企画をしたいと思ったのです。カンボジアの食生活に欠かせない御飯‘米’を中心にご飯の大事さが伝わる企画にしたいと考えています。(企画書より)
2、目標として
* 子どもが自分の食生活に興味を持つ
* 自分自身の身体、成長に興味を持つ
* 食事を食べる意味、食べ物の働きがわかる
日本的に解釈すれば、食育とは「食」に関する知識と「 食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる自分自身の「食」への関心を高め、それを「習慣」にすることをめざすもの。ということになる。
しかし今回最も大切にしたこと、それは教職員も含めた学校全体として「食」への関心を高め、食べることと子どもたち自らが自分の成長との関係を主体的に理解することにおいた。
1/ワークショップ•クイズ内容
<クイズ>
出題形式:
朝ご飯‘今日朝ご飯食べてきた人?’
①朝ご飯は何の為に食べるのでしょうか?
A 勉強に集中するため
B 生活リズムを整えるため
C一日に必要な栄養を3回にわけて取るため
a 全部正解です。朝にはエネルギーが不足しているため、元気に勉強するためにも朝ごはんは大事。
②朝食にご飯を食べるとなにが良い?
A眠くなる
B体温をさげる
Cエネルギーを作る
a C しっかり食べることで、お腹が減って力が出ない、ということにはならない。よく集中できる。
③お米に含まれる炭水化物を栄養にして働くのはどこでしょう?
A脳
B胃
C心臓
a A お米、ご飯だけじゃなくて、パンにも炭水化物は含まれていて、食べることで、脳に栄養がいく。
④お米を食べるのに気をつけることは?
A早く飲み込む
Bたくさんを一度に口にいれる
Cよくかんで食べる
a C 口の中でよく噛むことで、栄養になりやすい。
⑤ご飯が体の中でする働きで正しいのはどれ?
Aエネルギーの元になる
B血や肉になる
C身体の調子を整える
Aご飯はエネルギーのもとになります。
⑥とりすぎると身体に悪い「SOS」ってなに?
Aお肉
B塩•油•砂糖
Cすいか
a B solt oil sugar
なぜ毎日いろんな食べ物を食べる必要があるのでしょう?
みんなが食べている食べ物には、それぞれ3つの働きがあります。
a身体を作る b身体を動かす c元気でいられる
みんなが普段食べているのは、どの働きをするでしょう?
A豚肉•鶏肉•卵•魚•豆乳•牛乳
Bマンゴー•空芯菜•果物•野菜
Cごはん•パン•おかゆ•麺•砂糖
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以上のコースウエアをもとに、今回はワークショップというより先生からの食に関する授業を中心に、子どもたちに自分自身の日常的な食事を振り返り、自分の成長との関連付けを意識化させることとした。次回は実施報告を。